在宅ワークを始めてわかった、意外なデメリット
地獄のような通勤電車に乗らなくていい…
自分のペースで仕事できる…
子どもが帰ってきたときに出迎えられる…
等々、いいことずくめのような在宅ワーク。
私も、「在宅ワークってメリットしかないんじゃ??」と考えて、在宅ワークに踏み切った一人です。
でも、実際に始めてみて、意外なデメリットがあることがわかりました。
「インプットが不足すること」が最大の課題
いきなりですが、私が考える在宅ワーク最大のデメリット。
- 「通勤する会社員」と比べて、「インプット不足」に陥る
これだと思います。
インプット不足に加えて、インプットが偏ることもあります。
どうしてインプットが不足したり、偏ったりしてしまうのか。理由を見ていきたいと思います。
【理由1】時間確保できない
会社に勤めている人は、大抵、電車で通勤することが多いと思います。
電車内の時間を、読書などインプットにあてている人、多いのではないでしょうか。
私も会社員時代、電車に乗っている20分程度の時間は、大抵本を読んでいました。
それも、自分の好きな小説…とかではなく、「業務上読むべき資料」とか「上司から勧められたビジネス本」とか。
正直、「ビジネス本大好き!」というわけではないので、普段家でのんびりしているときはなかなか手が伸びなかったりします。
でも、通勤電車という閉鎖空間では、暇に任せて読み進められたりします。
そして案外、そういう「最初はあまり興味がなかった」本の方が、逆に発見や学びがあったりするもの。
自分の好きなタイプの本って、結局自分が好きなこと、馴染み深いことを言葉を変えて繰り返してるだけだったりするので…。
「在宅ワークでも時間つくって読めばいい」といえばまったくその通りなんですが、他のアウトプット系の仕事に時間を取られ、インプットはついつい後回しになりがち。
在宅ワーカーこそ、インプットの時間を強制的に確保すべき、と、自戒を込めて書いておきます。
カフェに行く時間をつくって、そこでインプットをするとか、毎日仕事始めはインプット1時間から始めるとか、そのような工夫が必要かと思います。
【理由2】「与えられたインプット」が減る
職場に行くとたくさんの人が働いており、少なからずコミュニケーションが生まれます。隣の席の人と雑談したり、後輩から仕事の相談に乗ったり。
ミーティングなどで、自分以外の仕事について共有を受けることもあるでしょう。
そこで得られるインプットって、実はすごく貴重なものであったと、今は思います。
雑談から企画のアイデアを思いついたり。後輩の相談相手になるうちに、自分の仕事のスタンスを整理できたり。
他の仕事の共有から、自分の仕事の問題解決のヒントをもらうことも。
在宅ワークをしてると、そのような、勝手に向こうからやってくる、いわば「与えられたインプット」がごっそりなくなります。
すべてのインプットは、自分次第。自分が動かなくては、情報は入ってこなくなります。
【解決策】書店への散歩を日課に
このWebの時代にアナログな解答ですが…書店にはWeb検索にはない強みがあります。
それは、「ランダムな情報が入ってくること」。
本屋を入口付近からグルリと一周すると、新刊本、ベストセラー、書店員のおすすめ本など、自分の興味分野に関わらず、様々な情報を目にします。
一周し終わる頃には、大体のトレンドや時流が掴めます。今何が流行っているのか。どんな文脈の本が支持されているのか。はたまた、去年まで流行ってたもので残ってるもの、消えたものは何か…。
まったく今まで興味なかったけれど読んでみたくなる本に出会えるかもしれません。
Webは、自分の持ってる検索ワード以上のものは出会いにくいため、情報収集として広がりにくいのです。
私は長らく雑誌編集をしてきたのですが、企画に煮詰まると、大体において書店へ散歩に行っていました。通いすぎて、配置もほぼ覚えてしまっていたのですが、それでもいつでも、行くと何かしらのヒントを得ることができました。
【解決策】人と会う
正直、私は内向型なので、家で一人でのんびりしているのが大好きです。人に会うのは億劫だし、会ってる最中は目が泳いでるし、帰ってからドッと疲れます。
でも人と会うことで、毎回何かしらのインプットを得られることが多いと感じています。
それも、自分では絶対たどり着けなかったであろう、自分の守備範囲外の、けれど今の自分にとって、かなり有益なインプットであることが多い。
悩みをこともなげに解決してもらったり、次の一歩を決める際に、かなり重要なヒントであったり。
人と会わずに済む在宅ワーカーだからこそ、人に会う機会を無理やりにでもつくり、「人に会うことを面倒くさがらない」よう、自分を戒めています。
そう、人に会うことはトレーニング…!
在宅ワークを長く続けるために、「書を捨てよ、街へでよう」
今回はあえて、在宅ワークのデメリットを書いてみました。
が、基本的には在宅ワークは、私のような子育て中の人間にとってメリットが大きいです。
まず、小学生の長男は、私が家にいることで早く帰宅できるようになり、家で自分のペースで宿題にとりくんだり、読書したりとゆったりすごしています。
元々のんびり気質の彼にはこれが合っていたようで、学童に通っていたころよりも、目に見えて落ち着きました。
保育園時代よりも小学生になってからの方が、親は家にいた方がよいのでは…との考えは、以前も記事に書いたことがあります。
その他、小学校・保育園の平日の行事にも参加しやすくなります。習い事も、土日に限らず選ぶことができます。
そもそも、通勤に時間を取られることがないので、家族に使う時間を増やすことができました。
だからこそ、在宅ワークでも質の高い仕事ができるよう、デメリットを克服する方法を身に着けなくては、と思うのです。
在宅ワークだから、「スキマ時間で」「簡単にできる」ではなく、きちんと成長して、やりがいがあり、社会貢献ができるようになる。
そうして、在宅ワークがもっともっと広まって、誰しもが家庭の事情でキャリアを分断することなく、自分に合ったペースで働けられればいいなと思っています。