「地方移住」が気になり始めた人向け!気軽に読める入門書『あたらしい移住のカタチ』
「移住」の全体像がつかめる入門書
都会での子育てと会社員生活、「これを同時にこなすのは、かなり無理ゲーじゃ…」と思い、「移住」というワードが頭を占め出したとき、まず読んでみた本が、セソコマサユキさんの「あたらしい移住のカタチ」。
webにたくさんある「移住体験記」がちょっと物足りなく感じていたので、ピシャリだった。
豊富な情報量で、移住に「リアリティ」を持てる
まず編集がいい。
全部で10組の体験記が載っているのだけれど、ケースごとに、
- 扉(移住先、年齢、家族構成、職業)
- 体験記
- 欄外Q&A(「交通の便」「公共サービス」「家の借りやすさ」「地域の人間関係」)
- 移住の手順、移住年表
という構成が守られているため、移住者の比較がしやすい。そのため、元々の職業や、移住先によって、移住までの準備や暮らしぶりが大きく異なることが理解しやすくなっている。
単なる「あ~面白かった」という物語だけではなく、生きた知恵として活用できるつくりになっている。
本音が垣間見れる「移住アンケート」
また、オマケページのような「移住アンケート」ページが秀逸で、「移住に向いている人はどういう人だと思いますか?」との問いに、「考えすぎる人は移住しても落ち着かないように思います」など、本音の回答があったりと、自分を振り返るきっかけとなる内容になっている。
個人的に惜しい、と思ったのは、やはり、会社員のまま移住した人の経験談がなかったこと。やはり全体として少ないのだろうか。フォトジェニックじゃない、という問題もあるかもしれないが…。
地方移住について気になりだした人に、最初の一冊としてオススメです。